文字を正しく書く事を通して感性を磨き、書の中に個性を見つける書道は、人が最初に学習するものであり私たちが生まれて初めて触れる文化です。そして筆順や文字の形、空間を捉えるバランス感覚の上達が、美的感性を育んでいくのです。と言うのも、手は第二の脳と言われるように、文字を丁寧に書く行為が脳の発達に大きく貢献してくれます。つまり丁寧に美しく文字を書くという事は、これから学ぶ全ての学習の基礎となるのです。

しかしながら近年は、文字を丁寧に書き尊重するという意識が薄れ、書を通して文字を知るという機会がない子どもが増えているようです。その背景には、家庭学習や学校での指導力が低下している事が挙げられます。筆順の乱れや誤字脱字、丁寧に文字を書けないという問題があり、教育の場となる学校のあり方が問われています。

そもそも学校の始まりは寺子屋であり、お坊さんなどの高尚な人が文字の読み書きを教えていて、学ぶ事が大切にされていました。机の上にのったり腰かけたりしてはいけないと教わるように、書道教室は神聖な場所で、文字そのものを粗末に扱う事はありませんでした。

書道は、書く人の精神や心理状態、人間性を映し出す画であり、歩む道を極める努力と姿勢そのものが人を育て、豊かな人間性を向上させます。それは表現する喜びや理解を通して、観察力が養われ芸術学習のきっかけを作ります。墨を含ませた筆を和紙の上に走らせると、毛の柔軟性や和紙の独特な感触に癒しを覚えます。自分で生み出す筆線と変化のある動きに集中してくると、日頃抱えている不安や悩み、ストレスを忘れさせてくれます。

白と黒が織り成す世界は、心地よい安らぎを生み気持ちを収めてくれるので、幼少期から書道教室に通っている子どもは素直で落ち着きがあります。古来、文字を大切にするという伝統文化を絶やす事なく、安心して次の世代に受け継いでいきたいものです。

当社では、書道家 井上理白の書道講座を行っております。お祝い袋が綺麗に書ける書道講座はとても好評で、嬉しいお言葉も頂きました。書道は鏡に映らない真心を表現するものですから、美しい字を書けるようになりたいとお考えの方は、井上理白の書道講座を受講しませんか。